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院長:佐藤和義
住所:〒247-0056
鎌倉市大船1-23-31 サトウビル1F
TEL:0467-45-6700
アクセス:JR東海道線・横須賀線・根岸線 大船駅東口 徒歩1分
駐車場(有料駐車場40分間サービス券発行)

打撲

日本柔道整復接骨医学会で腱性マレットフィンガーの口頭発表を終えました。

2016年11月22日|マレットフィンガー

平成28年11月19日(土)宮城県仙台市の国際センターに於いて、腱性マレットフィンガーの口頭発表を致しました。

 

以下が要約文になります。

 

「腱性マレットフィンガーの患者さんを柔道整復師が施療する意義について」

Key Word:固定具の問題点、固定期間中の物理療法、夜間固定、日中のテーピング固定

 

【背景】腱性マレットフィンガーは痛みがほとんど無いにも拘らず6~8週間の全日の固定を必要とし、その後も数週間以上の夜間固定をしなくてはならず、受傷された患者さんにとっては厄介な疾患である。当院ではホームページのブログに腱性マレットフィンガーの症例の経過を患者さんから了解を得て掲載している。そのため、ここ数年は常時10~20名前後の腱性マレットフィンガーの患者さんが市外や県外から通院されている。また、全国から電話による問い合わせの相談も多い。通院中の腱性マレットフィンガーの患者さんの殆どの方は整形外科からの転療例で、固定装具やテーピングによる圧迫での痛みや痺れ、再診までの通院間隔が空くため(4週間後や8週間後の再診)の不安を訴えられている。また、初診の際に医師から「腱性マレットフィンガーは骨性マレットフィンガーに比べ後遺症を残しやすく完治はしない」と説明を受けられた患者さんが多い。そこで、固定装具やアルフェンスを用いた固定方法の問題点等を検証し、当院で施行しているレナサームシーネとアクションテックスを併用した固定方法と共に比較検討したので考察を加え報告する。【対象】最近数年間に来院された50才未満の新鮮な腱性マレットフィンガーの患者さんに施行した固定方法と施療経過。【結果】50才未満の新鮮な腱性マレットフィンガーの患者さんに対して、適切な固定と固定期間、早期からの物理療法等を施行することで90から100%の機能回復が認められた。【考察】6~8週間の固定期間中に血管分布の少ない指先への強い圧迫(特にDIP関節の背側部)は伸筋腱の癒合を妨げる要因であると推察する。固定期間中の物理療法は患部の浮腫を軽減させ、末梢への血流を改善させるため、組織修復には欠かせない要素である。腱性マレットフィンガーは医師の同意を必要とせず、柔道整復師が丁寧に施療すれば概ね完治する疾患である。

 

 

下記写真は今回の発表で了解を得て使用させて頂いた、30代の男性の症例で当院受診時の固定状況です。

 

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他医でこのような固定を3週間程され、不安になり来院されました。

第二関節(PIP関節)が40度程しか曲げられない状況です。この固定を6~8週間したら確実に第二関節(PIP関節)の屈曲制限(関節拘縮)を生じてしまいます。幸い3週間で来院下さったので、第一関節(DIP関節)のみの固定に変更し、8週間が経過しました。

 

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 写真のように経過は良好です。

 

以前、同様な固定を8週間されて、関節拘縮後の後遺症(屈曲制限と伸展制限)を残して治療を中止した患者さんが数十名おられます。また、現在加療中の患者さんも数人おります。

最近は早い時期に、当院のホームページを観て転療頂くので、幸い辛い後遺症を残される患者さんが減少してきております。

 

とは言え、先程の様な固定で日常生活の不自由さが増し、治療期間が延長され長期に至ってしまいます。その上で後遺症も残ってしまいます。

通常なら4~6か月で治癒できるものが、1年以上掛かってしまう方もおり、お気の毒です。

また、マレットフィンガーだけでなく突き指損傷による、骨折、脱臼、靭帯損傷、腱損傷等は指の関節構造が複雑で繊細なため治りにくい面が有ります。

 

※ 「突き指だから大丈夫」「たかが突き指くらいで練習を休めない」等々、よく耳にしますが、突き指は病名ではありませんボールなどで突き指をした結果、骨の損傷、靭帯断裂、靭帯損傷、筋・腱損傷等が生じて、骨折、脱臼、捻挫、打撲といった病名が付けられるのです。

そして、骨折は重症で治りが悪く、捻挫や打撲は軽症で早く治るという感覚をお持ちの方が多いですが、そうとは限りません。年齢や性別、負傷部位によって様々な経過を辿ります。指の側副靭帯損傷でも数か月から年単位かかる場合も有ります。

 

指の怪我(外傷)は適切かつ早期の固定とリハビリ(機能訓練)・物理療法等が必要不可欠です。軽症とは思わずに早めの受診をお勧めします。

 

 

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新年明けましておめでとうございます。

2016年01月10日|アキレス腱断裂

新年明けましておめでとうございます。

 

昨年末は29日火曜日の午後8時30分頃に急患で左橈骨遠位端骨折の60代の男性患者さんが来院されました。お墓参りに行かれた27日の日曜日に階段を下っていて転倒し、受傷されてから2日を経過していたため、その手は可なりの腫れでグローブをはめているようでした。また、腫れのために全ての指がほぼ曲げられない状態で、左橈骨遠位端部には短縮変形を認め、尺骨は外側に亜脱臼しておりました。腫脹が高度で体格の良い方だったため、一人整復は困難と判断しアイシング後、勤務柔道整復師の杉本と対牽引をしての整復後、シーネ固定を施しました。

整復固定を終えると指の屈曲が少し可能となり、翌日の来院をお願いしました。

翌日の来院時には、かなり腫脹が軽減して指が大分曲げられるようになっていましたが、31日から1月3日までの4日間も固定をしたままでは腫脹が引かないので、31日の午前中の予約患者さんを拝見した後に来院頂くことにしました。

 

31日の朝は現在加療中の交通事故で頸部と右足関節部を捻挫された男性。左膝蓋骨不全骨折右母趾MPT関節捻挫の女性。右手第4指の腱性マレットフィンガーの女性を拝見して、最後に左橈骨遠位端骨折の男性患者さんに来院頂きました。

 

昨日よりも左手の腫脹は可なり軽減していて、指先が手掌に着くまで握れるようになっていました。これで正月の3日間を空けても問題のない状態まで腫脹が引いたと安心しました。

 

治療を終えて患者さんを見送りほっとしていると、お昼の少し前に接骨院の電話が鳴りました。電話は急患の30代の女性からでした。昨日、病院の待合室で長時間座っていて、立った時に急性腰痛(ぎっくり腰)となり、前屈が困難で可なりお辛い様子でした。

すぐに来て頂くように伝えて12時30分過ぎにご主人の運転で来院されました。

車から降りるのも大変でしたが、治療後に伸縮性テーピング、コルセット固定を施したので、正月中はある程度の安静は必要ですが、痛みと相談しながら徐々に動ける範囲で動いて頂くよう説明しました。数日で可なり痛みは軽減することも伝えて、1月4日の月曜日に来院頂くよう伝えました。

 

1月4日に通常通りの診療が始まり、早朝には受傷から1ヶ月未満のアキレス腱断裂の患者さんを2名治療し、先日の急性腰痛(ぎっくり腰)の女性はお昼近くに来院されました。症状を伺うと、元旦と2日はあまり変化が無かったようですが、3日の夜ぐらいから急に痛みが軽減して動きが楽になられたとのことでした。年末に来院された時のように歩くのもやっとではなくなり、ある程度のスピードで歩けるようになられていました。

 

午後には左橈骨遠位端骨折の男性患者さんに来院頂き、医科に診察を依頼しましたが、レントゲン検査上整復が不充分であったことと患者さんが血液凝固阻害剤を投与されていた為、翌日に総合病院の整形外科へ診察を依頼することにしました。

 

1月5日の10時過ぎに総合病院の整形外科での診察を終えた男性患者さんが当院での固定処置のまま来院されました。

総合病院のレントゲン検査上、整復位が改善されており整復位が許容範囲内であると診断くださり、当院での保存療法の同意を頂きました。

左橈骨遠位端部は粉砕骨折と関節面への骨折線も呈しており、男性患者さんには私からは入院して手術になる場合もある旨を伝えていたため、保存療法で治療できることになり大変喜んでおられました。

 

そんな矢先に80代の女性が階段で転倒されて、右鎖骨外端骨折と右第2~4肋骨骨折を合併されて来院されました。一人暮らしで固定処置により利き手が思うように使えなくなるため、入院された方が食事などのケアもして頂けると思い「医科を紹介しますので入院をされてはどうか」と提案しましたところ、入院はせずにご自宅からの通院で治療されたいと強く希望されましたので、了承して一日置きに通院して頂くことにしました。

 

他にも年末に道路で転倒されて、膝や顔面部を打撲された上、首をむち打ち(頸部捻挫)になられた女性など、年末年始は転倒によるお怪我の患者さんが多数来院されております。

 

暖冬とはいえ寒いと身体も縮こまり急ぎ足になりがちです。足元には充分に気を付けて、お怪我の無い一年になりますよう、心よりお祈り致します。

それでもお怪我をされてしまった際には、様子を見たりせずに早期に受診くださいますようお願い致します。

 

 

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朝の通勤途中に凍結道路で転倒された患者さんが3名来院

2015年02月08日|捻挫

2月5日の木曜日の鎌倉は雪にならずに済んで良かったと思っておりましたが、一日中みぞれ交じりの雨模様で、気温は低くとても寒い一日でした。

そんな翌日の朝の通勤途中に自転車で転倒されたり、歩行中に足を滑らせて転倒された患者さんが相次いで来院されました。☞通勤災害(労災)

 

2月6日金曜日の朝の9時半ごろに30代の女性が来院され、朝の8時に自転車で職場に向かう途中、左にカーブをする際に、凍結道路に気付かずタイヤがスリップし転倒されて、両膝の打撲と、左肘の打撲右肘関節の捻挫、左胸部打撲の5箇所を負傷されました。5箇所もの負傷でとても痛々しかったですが、転倒の際に回転して上手く力が分散されたため、それぞれの負傷箇所は軽傷で済んで不幸中の幸いだったと思われます。

 

2月6日金曜日の午後6時ごろにも30代の女性が来院され、朝の8時に徒歩でバス停に向かう途中に、凍結道路に気付かず足を滑らせて転倒された際に、右足の第5指を捻挫・打撲されました。ヒールの高いブーツでブーツの先端の外側に地面に擦った跡が有りました。負傷後に無理をして終日仕事をされてからの来院でしたので、右足の第5指内出血が著明でとても痛々しかったです。

 

2月7日土曜日の午前11時半ごろに来院された40代の女性は、金曜日の朝8時の通勤途中にお子さんを自転車の後部座席に乗せて走行中、下り坂の右カーブで凍結道路に気付かずタイヤがスリップし、右側に転倒されて右膝の打撲による擦過傷と転倒の際に右膝を着いて踏ん張り腰部を捻挫され、頭が右に振られて、左の首の筋肉を傷められて、左回旋制限と疼痛が著明で右側屈痛も認めました。☞頸部捻挫

お子さんを守るために、転倒されてもハンドルを離さずに右膝で踏ん張り、ご自身は右膝と腰と首を痛めてしまいましたが、お子さんには全くお怪我が無かったようで、良かったです。

 

 いずれの方も同日の朝8時ごろの負傷で、前日には天気予報に反して雪も積もらなかったので、道路の凍結は予想できなかったように思います。それでも木曜日は一日中雨だったので、アスファルトの雨が乾かず夜間に凍結したと思われます。

まだまだ2月中は最低気温が5℃以下の日も多く有り、雨や雪の翌朝は道路の凍結が予想されます。自転車に乗られる方は、濡れたアスファルトで日陰の場所には特に注意が必要です。自転車から降りて、ゆっくりと足元を確かめながら自転車を引いて歩きましょう。

歩行時は靴底が滑らないタイプの靴を履き、転倒しないように気を付けましょう。

 

いずれの方も重傷ではないので、一日も早く日常生活に支障のないように治しましょう。お大事に。

 

 

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【急患応需】

2014年02月20日|脱臼

当院は急患の場合平日の早朝や診療終了後の時間外・土曜午後

祝日・日曜も受け付けております。

 

急なお怪我は致し方が無いので、遠慮なくお電話下さい。

受傷後出来るだけ早めの冷却・整復固定処置が大切です

 

留守電の場合は、実家の電話か私の携帯電話をお知らせしますので、

掛け直して頂ければ幸いです。

 

 

【過去の急患症例】

小児肘内障・顎関節脱臼・肩関節脱臼・肘関節脱臼・指関節脱臼

右足第5趾趾節間関節背側脱臼・左足第1趾趾節間関節背側脱臼

橈骨下端部骨折・足関節捻挫(距骨亜脱臼含む)・上腕骨頸部骨折

アキレス腱断裂・腓腹筋挫傷(肉離れ)・膝関節内側側副靱帯損傷

膝関節半月板損傷(ロッキング症状合併例)

急性腰痛(ぎっくり腰)・第5中手骨骨折・第5中足骨骨折等

 

 

 

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0467-45-6700

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交通事故で骨折・捻挫・打撲の大学院生が来院

2013年12月30日|骨折

 先日、1ヵ月前に自転車で走行中、車に接触されて転倒し左足の

第3趾の基節骨骨折左足関節捻挫右大腿部打撲の怪我を

負った大学院生が来院した。

 

1ヵ月前の受傷にしては、とても痛々しい歩き方でかなりの跛行を

呈していた。受傷からの経緯を聞くと、救急病院を時間外に受診

されて、レントゲン上はどこにも異常はなく、帰されてしまった

とのこと。翌日に痛みも強かった為、同病院に再診を依頼すると

整形外科の医師から、左足の第3趾の骨折と診断され、松葉杖を

出されたそうだ。その後も定期的に同病院の診察を受けるも、

荷重歩行時の疼痛が引かないため、当院に来院された。

 

左足関節は内側・外側共にかなりの腫れが残存しており底・背屈

に制限を認め、全荷重が困難で足関節捻挫に伴う距骨亜脱臼

示唆された為、整復を試みた。整復後は背屈制限をわずかに残存

するも荷重歩行痛はかなり軽減した。

 

左足第3趾の基節骨部には、第2趾を副子代わりに紙テープが

2本巻かれていた。骨折に対して紙テープ2本のみでは、足が

まともに着けないのも無理はないと思った。

 

右大腿外側広筋部は圧痛と打撲による筋挫傷部の硬結が触知され、

膝の屈伸や階段昇降時の疼痛がかなり残存していた。これも跛行

の原因となっていたようだ。

 

治療としては、超音波バスでの温熱療法と機能訓練指導、手技療法、

包帯及びシーネ固定、テーピング固定処置を施行した。

帰りには荷重歩行も殆んど無くなり安心して帰られた。

 

治療期間は約2~3ヶ月はかかると思われます。お大事に。

 

 

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大雪で転倒された患者さんが多数来院

2013年01月20日|打撲

1月15日()は前日の積雪の影響で、始業前には接骨院前の除雪作業で汗流しました。とても寒かったのに薄着でも流れるほど汗が出てきて、とても清々しく感じました。

 

現在、通院中の患者さんが転倒して治療患部が増えても困りますし、当院の前を通られる方が転倒して怪我をされないように雪を排水溝に集めては、上から踏んで落としました。ついでにお隣の医療ビルの前も除雪して、従業員2人と接骨院前の歩道部分の雪は殆んどが除雪出来ました。

 

さて、1月14日()の「成人の日」はかなりの積雪だったので、翌日の15日()の診療は暇だろうと思っていたのですが、不運にも雪で足を滑らせ転倒された新患の患者さんが5人も来院され忙しい一日になりました。

 

怪我の部位は、膝関節の打撲の方が1人。腰部の打撲の方が一人。手首の骨折(橈骨遠位端部陥入骨折) の方が3人でした。何故か全員が女性でした。

 

左膝部打撲の患者さんは、友人宅で新年会をされてお酒を飲まれ、それ程の量を飲まれたわけではないそうですが、友人宅から帰る時に玄関先で転倒されて膝を着いたとのことで、転倒された記憶もなく、鵞足部の打撲で痛みも強く跛行を呈していました。冷却とテーピング等の固定処置を施しました。

 

腰部打撲の患者さんは70代の方で新年会に着物を着て出席されて、会場からの帰りに雪で足を滑らせ転倒し、尻もちは着かず腰の帯の所を強くぶつけた様子でした。寝返り時の疼痛や起立痛も強く腰椎の圧迫骨折や横突起骨折の疑いがあったため、冷却、固定後、翌日総合病院の整形外科へご紹介し、X線検査の結果、明らかな骨折所見は認めませんでした。

 

手首の骨折(橈骨遠位端部陥入骨折)の患者さんは、何れも雪で滑り転倒した際に、とっさに手を着き受傷されたものでありました。 

 

午後の初めに来院された70代の患者さんは、早朝に出先で転倒され、近くに総合病院があったので、朝一番で受診されました。整形外科医師よりレントゲン検査上でははっきりと骨折は認められないので、痛むようなら1週間後に来院するよう言われたとのことでありました。そして、時間を追うごとに手首の痛みと腫れが増してきたので、電話で当院に問い合わせて来られました。

 

来院された時にはご自分で段ボールの切れ端を副子にして、その上から病院巻かれた伸縮包帯を巻き直されていました。ちょっとサイズが合ってはおりませんでしたが、伸縮包帯よりは痛みも楽であったご様子でした。

 

この患者さんの場合、病院との同日受診で二重診療になってしまうのではと思いましたが、患者さんが前医の処置では痛みが取れず来院された場合には摘要欄にその旨を記入すれば二重診療にはならずに同日受診は認められます。 

セカンドオピニオンと同様です。

 

この患者さんは、外見上、橈骨遠位端部にX線では判断出来ない程度のわずかな陥入骨折が健側と比べてあったため、冷却後、整復固定処置を施しました。整復固定後は自発痛もかなり軽減しました。

 

同じ頃、書道の先生をされている女性が来院され、(午前中に電話があったのですが)拝見すると明らかに橈骨下端部に短縮変形があり、外見上整復が必要あると判断出来ました。

 

骨折の同意をお願いしているクリニックに診察を依頼したところ、X線上橈骨遠位端部に一部陥入を含んだ短縮変形を認める橈骨遠位端部陥入骨折でした。

 

積雪の割には連休明けで患者さんも多く来院されていたので、長めに冷却をして、通院中の患者さんを先に治療させて頂いてから、整復固定処置をさせて頂きました。整復の際は痛みを訴えられましたが、固定後は自発痛もかなり軽減しました。

 

3月には書道展があるとのことで、幸い左手で良かったのですが、早く治らないと展示会の作品が書けないので、困ってしまうとのことでした。書道の時には前傾して左手で身体を支えなくてはならないので、左手とはいえ早急に治らなくてはなりません。しかし、書道展までは日が有りますし、シーネ固定は1ヵ月ほどで取れますので、問題はないとお伝えしました。

 

最後に、診療時間終了間際に、朝の3時頃雪道で転倒されて、様子を見ていたところ段々と痛みが増してきた患者さんが来院されました。

 

左手関節橈側手根関節部の捻挫症状と橈骨遠位端部にわずかな陥入骨折認める所見でした。冷却後、整復(牽引)固定処置を施しました。整復(牽引)固定後は自発痛もかなり軽減しました。何れも骨折部が重なり合う陥入骨折で、転位の強い方以外は比較的自発痛軽度で、整復動作での疼痛も軽度でありました。 

整復固定処置により、ほとんどの方に夜間痛は有りませんでした。

 

高齢女性の手首の橈骨遠位端部骨折は骨密度の低下により、その多く骨折部に陥入を認めます。また、手を着いた際の強度と角度によりレントゲン検査上、骨折線が認められないことも多くあります。

 

外見上、健側と患側の手関節の橈骨茎状突起と尺骨茎状突起の位置関係を比較することが重要です。短縮変形が軽度ですと捻挫の診断となってしまい、固定処置もなく湿布や伸縮包帯程度では自発痛が強くなってしまう場合がかなり有ります。

 
ある程度のご高齢の方が転倒されて、手を着いて手首を怪我された場合は、
手関節捻挫(関節部の靱帯などの軟部組織損傷)よりも橈骨遠位端骨折症状の方が殆んどです。 若年者によくある不全骨折(ひび)は見られず陥入骨折が多く見られます。

 

陥入骨折骨膜下骨折で自発痛は軽度ですが、早めに受診して頂いた方が良い疾患です。

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左手甲(中手骨部)に硬式球でデットボールを受け来院

2012年11月03日|打撲

11月3日土曜日は祝日の為、休診であったが、朝の9時に明日から御主人屋久島に2泊3日で旅行に行かれる50代の女性の腰痛の治療を約束していた。

 

向こうではトレッキングも予約されており、「調子が良ければ無理をせずにやってみましょう」と伝えて、無理そうならばトレッキングには御主人のみ参加して、奥さまはホテルで待っておられるとのことだった。

 

先週来院された時にはやや軽度のぎっくり腰症状のため、キャンセルを考えられていた。取りあえずギリギリまで様子を見てから、キャンセル料が少ない段階でキャンセルしようと思われていたが、徐々に楽になられていき屋久島に行くこと2日前に決心された。

 

飛行機の搭乗時間も短かく、旅行先では温泉にも入れるとの事だったので、大丈夫なのではと思い、私から背中を押す形で旅行に行くことにされた。旅行先で腰痛が出ず、無事に帰られるのを心から祈るばかりである。

 

さて、今日は午後1時から、ひかり回線の接続工事があり業者の方が4時ごろまで接骨院に居られたので、交通事故労災の書類の整理をしていた。夕方には妹が右足関節捻挫の治療に来て、超音波バス後、包帯とシーネ固定をした。

 

何だかんだで7時を過ぎ、家族で夕飯を食べていると、接骨院の電話が鳴り、「中学2年の娘が左手の甲に野球でデッドボールを受けて明日の朝にでも診て欲しいのですが」とお父様からの電話であった。「腫れているようなら固定することが大事なので今から来院して下さい」と伝えて、お互い食事中だったので、1時間後に来院して頂くことになった。

 

午後8時半頃にインターホンが鳴り治療室に行くと、以前にも来院した事のある娘さんが、お父さんと一緒に来院された。この娘さんは、私立中学の硬式女子野球部に所属していて、今日は午前中に紅白試合があり、11時頃にデッドボールを左手甲の第4,5中手骨部に受け、左手は握れたので12時まで試合を続け、30分程アイシングをした後、筋トレやミーティング等をしているうちに、夕方には左手が握れなくなってしまったようだ。

 

⇒(傷病名)左中手部打撲

 

患部にはかなりの腫脹があり、硬式ボールが当たった第4指のMP関節部分には内出血と傷があり、第3~5指が把握困難であった。第4指には軽度の軸圧痛が見られたものの、受傷から時間の経過と共に腫脹が増して把握困難になったもので、骨膜レベルの損傷は有ると思われるが、固定を2日間して月曜日の症状でレントゲン検査等の判断をする旨を伝えて、アイシング後シーネ固定を施した。

 

部活は先輩や顧問の先生の手前、痛くても我慢したり、無理をして怪我が重症化することも有りますので、痛ければ早めに患部のアイシングと高挙と適度な圧迫をしていただき、電話で連絡を下されば時間外でも対応致します。

 

もしも、外出中であれば、応急処置を指示しますので、自宅で待機して頂き時間を約束してから来院して頂く事も可能です。

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交通事故の患者さんと労災の患者さん

2012年02月03日|捻挫

昨年の夏から年末にかけて交通事故の患者さんが多く来院されていたが、今年に入ってからは、労災の患者さんが多く来院されている。

 

労災には、仕事中の怪我による労働災害

 

               通勤途中の怪我による通勤災害がある。

 

現在、通院中の患者さんは仕事帰りに歩行中転倒されて膝部打撲された方。

大船駅の連絡通路を急いで走っていて足がもつれて転倒され指関節捻挫頸部捻挫をされた方。

朝仕事に出掛ける際、自転車で転倒されて左手関節捻挫をされた方。

⇒何れも通勤災害になります。

 

また、仕事中に階段で右足関節捻挫をされた方。

1月末で治癒されたが、仕事中に腰部捻挫をされた方。

⇒何れも、労働災害になります。

 

上記のようなお怪我は接骨院で労災扱いの治療が可能です。

お怪我をされたことが、自分の不注意であっても、労災は決して恥ずかしいことでは有りません。国は事業主に対し、一人でも従業員を雇用した場合には労災保険に入ることを義務づけています。

 

病院で労災保険で治療をしていて、時間の都合などを理由に接骨院に転院することも可能です。また、交通事故の場合も病院からの転院が可能です。

何かご不明なことが有れば電話でお尋ねください。

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急患の患者さんが3人も

2011年12月06日|腰痛

先日、小学生以来からの友人の結婚式並びに披露宴に招待され、日曜の朝10時に大船駅に招待された友人と待ち合わせて、横浜の石川町の会場であるホテルに行きました。11時からの結婚式にはまだ30分程の時間があり、ウェルカムドリンクで友人シャンパンを飲んでいると、携帯電話が振動し、メールが届きました。

 

メールは妻からで、急患の患者さんの連絡でした。患者さんは以前にも骨折で当院にかかられた事のある女性で、転倒して左の手首が腫れているとのこと。

披露宴が終わってから診て欲しいということになり、私は飲み物をジュースやノンアルコールカクテルにして、おいしい料理に集中することにしました。

久しぶりに出席した結婚式であったため、とても新鮮な気持ちになり、ジーンとくる場面も多く、幸せを分けて頂けたとてもいい式でした。

 

結婚式と披露宴の間にはかなり時間があり、友人と談笑してしていると、妻からまた急患のメールがあり、サッカーで足首をくじいた小学生の男の子診て欲しいとのこと。「今日は急患の多い日だなぁ」と思いつつおいしい料理満喫し、披露宴を終えると、出席予定だった2次会をキャンセルして、急いで石川町の駅に向かいました。

 

駅のホームから患者さんに連絡をとり3時半ごろに接骨院に来てもらうよう伝えした。接骨院に着くとまだ患者さんは来ておらず、妻から「もう一人ぎっくり腰の性が来るよ」と言われ、急患の患者さんが休日に3人とは少しびっくりしましたが、3人の患者さんの段取りを助手の研修生と考えました。

 

初めに来院したのは、転倒されて両手首と右肘を受傷された女性で、左手首変形(短縮)があり整復が必要であったため、アイシングして待って頂きました。

次にサッカーで足関節捻挫をした小学生が来院し,そこそこ腫脹もあり、歩行痛もあったので、アイシングを長めにしました。

そこへ、腰部捻挫(ぎっくり腰)の男性が来院され、この方も前屈位歩行でかなり辛そうだったので、ベッドに横になってもらい通電治療後、アイシングをして固定処置をしました。

 

次にサッカー少年の足関節捻挫をシーネ固定し、2人の治療を終えました。最後に、転倒した女性の治療を行いました。まず、右肘の打撲右手関節捻挫を処置し、最後に研修生に助手をさせて左橈骨下端部骨折の整復とシーネ固定を行いました。

 

急患患者さん3人の治療のあと、研修生と家族でルミネのさぼてんに行き食事をしました。患者さんに喜ばれとても充実した日曜日でした。

家族サービスも忘れずに!

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