2018年10月15日|小児肘内障
月曜の午前11時ごろに初診の患者さんで、4才の男の子をお母さんが連れて来られました。
東京にお住いの方で、ご実家に帰られていた際の負傷のようでした。
負傷の原因をお聞きすると、息子さんが朝トイレに行き戻ってきたところ、まだ眠かったのかカーペットの上でゴロゴロしていたら急に左手を痛がり使わなくなった様子でした。
誰も負傷したところを観ていなかったそうですが、転んで手を着いた様子はないとのことでした。
お母さんが息子さんに確認して「転んだりしていないね」と聞くと「うん」とうなずきました。
以前に一度だけ左肘を急に使わなくなったことがあったそうでしたが、暫くして自然に使うようになり治ってしまったとのことでした。
負傷後も泣いたりはせず、強い痛みを訴えてはいない様子でしたが、 お母さんの同意を得て念のため超音波観察装置(エコー)で患部を確認することにしました。
すると、健側の右肘の腕頭関節部に比べ、 患側の左肘の腕頭関節部には小児肘内障特有のJサインが観察出来ました。
整復後も同様に左肘の腕頭関節部を観察するとJサインの消失が確認出来ました。
整復後すぐにはためらって猫バスの動くおもちゃを使わなかったのですが、間もなく右利きにもかかわらず脱臼した左手でしっぽを引っ張って遊びだしました。
最後に、息子さんが左肘関節が右肘関節と同様に最大屈曲出来るようになったことをお母様に確認して頂きました。
「保育園へは明日から行っても大丈夫ですか」と聞かれたので、
「保育園には明日から通常通り行かれても大丈夫ですよ」と伝えました。
また「今夜の入浴についても左手首を急に引っ張らないように気を付けていただけば大丈夫です」と伝えました。
もう4才なので小児肘内障は起こりにくくなっており、5才になれば小児肘内障はほぼ生じなくなります。
小児肘内障後のすぐには再脱臼しやすいので、再脱臼をしないようにその他の諸注意事項をご説明し治療を終えました。
これから東京のご自宅へお帰りになるようで、接骨院を出るとお母様の右手に息子さんの左手を繋いで歩いて行かれたので、冷や冷やしながら見送りしました。
また小児肘内障(脱臼)にならないように気を付けて下さいね。お大事に。
大船駅東口より徒歩1分
急患応需
交通事故治療対応
鎌倉市大船1-23-31サトウビル1階
☎ 0467-45-6700
大船接骨院
左小児肘内障(肘の脱臼)の4才の男の子が月曜日の午前中に来院の続きを読む
2018年10月06日|脱臼
深夜の3時に接骨院の電話が鳴りました。当然夫婦共に熟睡していたのですが、電話の音で目が覚め、妻が電話に出ると先日の右肩関節脱臼の男性の奥様からでした。
すぐに私が代わると「深夜に本当にすみません。主人がまた肩を脱臼してしまって、とても痛がっているのですが、どうしたら良いでしょうか」とのこと。電話口からご主人のうめき声が聞こえてきました。
どうも就寝中、無意識に右へ寝返りを打った時に右肘がつっかえ棒になり、再脱臼してしまった様子でした。
患者さんはうつ伏せのまま、痛みで寝返りも立ち上がる事も出来ない様子でした。電話で奥様に色々と指示しながら何とか起き上がってもらい来院頂こうと試みましたが、可なりの痛みで無理なようだったので往診することにしました。大船駅の西口の方で、徒歩15分程度でしたので3時30分過ぎに身支度をして出かけました。大船駅前ではマクドナルドの新築工事をしておりました。
大船駅の改札周辺には数人の人が居りましたが、まだ電車は動いてはおりませんでした。改札を通り過ぎ、大船駅の西口へ降りて、右側の柏尾川沿いの道をとぼとぼと歩いて行きました。
4時少し前には到着し、マンションの手前まで奥様が出てきてくれていました。
大分以前に高齢のおばあさんの往診をしたことのあるマンションで、懐かしく思いながら2階のご自宅を案内されました。
ご主人は先程やっとの思いでうつ伏せから布団の上に座った状態になりお待ちでした。折角座って頂いたのですが、すぐに布団へ上向きに寝て頂きました。
下記がその際の整復前の外観写真です。
前回同様、ゼロポジション法でゆっくり挙上しながら整復するとすぐに整復されました。下記が整復後の外観写真です。
10月1日月曜日にクリニックへ診察依頼したところ、X線検査上肩甲骨の関節窩に、先日の脱臼時に生じたと思われる剥離骨折(バンカート損傷)を認めました。そのため、反復して脱臼してしまう状態になっているので、肩関節の専門医に紹介状をお書きしました。10月4日木曜に受診されて、10月16日入院、10月17日に手術が決定しておりました。
その翌朝の再脱臼でした。
手術の日まで再脱臼を繰り返されないように、接骨院で下記のような鎖骨骨折用のバンドを装着して頂きました。
入院が16日間、オペ後の外転挙上固定が6週間で、暫く自動車の溶接作業の仕事が困難となってしまいますが、しっかり治されれば再脱臼をしなくなりますので、リハビリを頑張って頂けたらと思います。
くれぐれもお大事になさって下さい。
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2018年10月01日|脱臼
昨夜は台風の強風で中々寝付けず、眠りについたのは深夜2時頃だったと思います。
朝の5時に妻が目を覚ましたので、私もつられて目を覚ますと接骨院の電話が鳴りました。妻が電話に出ると 昨夜の急患で拝見した右肩関節脱臼の男性の奥様でした。
先程、ご主人が布団から起き上がろうとして右手を着いた際に右肩関節を再脱臼されてしまったようで、かなり痛がっている様子でした。
すぐに来院されるようにお伝えして、接骨院に降りて待っていました。
お住まいが大船駅の観音様側(西口)の患者さんで、徒歩だと15分以上はかかると思いましたが、中々お見えにならないので、接骨院の前の道路に出て、大船駅の方を伺っていました。暫くして5時45分頃に右肩をかばいながらゆっくりとした足取りで、患者さんが到着されました。
整復前の写真を撮り、すぐにベットへ横になって頂きました。
勤務柔道整復師の杉本さんはあまりに早朝なので、流石に内線を鳴らして呼ぶことはやめ、一人で整復することにしました。
患者さんに許可をいただき、三脚を立ててデジタルカメラを固定して動画撮影をしました。
昨夜ほど脱臼されてから時間が経っていなかったこともあり、ゼロポジション法で3分少々で整復されました。
【整復前】 右肩関節前方脱臼時
【整復後】
整復後は再脱臼しないように、伸縮性テーピングも加えて提肘しました。
これでゆっくり休めますね。お大事に。
つづく、、、
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