2017年08月20日|脱臼
8月20日の早朝7時30分に接骨院の電話が鳴り、妻が出ると急患の電話でした。寝起きに2才の息子さんが肘を脱臼(小児肘内障)した様子で、お母さんからの電話でした。私が電話に出ると以前も来院されたことのある患者さんでした。
20分程で来られるとのことで、身支度をして接骨院へ下りました。少し待っていると、8時ごろにお祖母さんと2才の息子さんを抱っこしたお母さんが来られました。
受傷した原因はお母さんが息子さんの添い寝をしていて、起きたらすぐに泣き出したそうで、前回の5月4日も寝返りで左肘を脱臼(小児肘内障)しており、特に転倒や左手首を引っ張った様子は有りませんでした。
すでに息子さんは泣き止んでおりましたが、整復をするとお母さんの耳にも聞こえる整復音があり、急に大きな声で泣き出しました。
それもつかの間、私が振動する猫バスのぬいぐるみを差し出すと、すぐに興味を示して泣き止み、整復された左手を伸ばして握って遊び始めました。
今度は男の子を妖怪ウオッチの絵本であやしながら、お母さんに初診申込み用紙にご記入いただきながらお話を聞きました。今回で左右の肘の脱臼(小児肘内障)は7~8回目ぐらいになるとのことでした。そういえば5月4日に来院された際にお聞きしていたのを思い出しました。息子さんはかなり習慣性になってはおりますが、幼稚園に入る頃には脱臼をしなくなるので、あと1~2年は気をつけて下さいとお伝えしました。
また、当院までは少し遠いので、診療時間内であれば近隣の整形外科を受診頂いて、昼休みや祭日・休日に脱臼してしまったら、いつでもご連絡下さいとお伝えしました。
泣き止んでいたので妖怪ウオッチの絵本を持って記念撮影をしてくれました。
鼻水が出ていたのでティッシュペーパーを差し上げると、もう1週間前から風邪を引いているそうで治りかけとのことでした。風邪も早く治ると良いですね。くれぐれもお大事にね。
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2017年08月11日|マレットフィンガー
5月6日に小学1年生の娘さんの手とご自身の手がぶつかってしまい、左手第4指の腱性マレットフィンガーを負傷された30代の女性が、8月4日にほぼ関節の可動域が改善されたため治療を終了しました。
受傷当日に受診された近所の整形外科では固定すらしてもらえず、ご自分で割りばしを使って第一関節(DIP関節)を伸ばして固定されていたそうです。翌々日に別の整形外科を受診された際にはテーピングとマジックテープで固定されたのですが、担当医の対応が悪かったため、同日初めに受診された整形外科に再度行かれました。プラスチックシーネで固定はされたものの、固定されたプラスチックシーネが指に食い込んで痛んでしまい、どちらの整形外科でも腱性マレットフィンガーは完治はしないと言われたため、5月10日にお電話を頂きました。
5月13日に来院され、年齢的にもほぼ完治することをお伝えして、第一関節(DIP関節)のみのプラスチックシーネ固定を作成して、超音波バスでの物理療法を開始しました。
お住まいが片道2時間ほどは掛かる東京のK市で、遠方であったたため1~2週間に1回の通院をお願いしました。
経過も良く受傷から7週間目(6月23日)で下記のように、第一関節(DIP関節)の伸展0度の維持が可能となりました。屈曲は20度可能で、第二関節(PIP関節)の可動域は健側と同様に115度でした。
※この時点では夜間固定(8時間)をプラスチックシーネで継続して、日中16時間は伸縮性テーピングをして頂いております。尚、6週目には第一関節(DIP関節)の伸展0度の維持が可能となったため、伸縮性テーピングで第一関節(DIP関節)を固定して入浴は許可しました。2才の活発な息子さんも居り、再受傷を心配されましたが、お子さんとの入浴時には接触で再受傷しないように、暫くは伸縮性テーピングで固定し予防して頂きました。
その後も経過が良好で可動域制限が改善され、受傷から13週間目(91日目・通院回数12回)の8月4日、下記の様に可動域制限はほぼ消退しました。
平均的な第一関節(DIP関節)の最大屈曲は80度、第二関節(PIP関節)の最大屈曲は100度です。(可動域には可なりの個体差が有ります)
上記の患者さんは第一関節(DIP関節)の最大屈曲は80度、第二関節(PIP関節)の最大屈曲は115度でした。第二関節(PIP関節)が良く曲がるタイプだったため、8月4日の第一関節(DIP関節)の最大屈曲は75度でしたが、写真のようにMP関節伸展位でも指先が手の平に着いております。
最後の日にお聞きしたのですが、お母さんとぶつかってしまった小学1年生の娘さんが、お母さんの怪我をとても気にしていたようで「ママの指が治るのなら遠くの鎌倉の接骨院に行って来てね」と後押ししてくれたそうです。
近隣の整形外科で完治はしないと言われてしまい、来院された当初は気落ちされたご様子でしたが、7月中旬に「経過も良いので完全に治りますよ」とお伝えしたところ、とても喜んでおられました。最終日にはわずかな屈曲制限は有りましたが、完全屈曲時の違和感すら全く無いのを不思議がられていました。
遠方でしたので、今後も入浴時の屈・伸運動と経過によっては夜間固定を行って頂ければ、一ヶ月程で自然治癒する事をお伝えして治療を終えました。
40歳以下の腱性マレットフィンガーは概ね完治する疾患です。
40才~60才ぐらいの方でも、適切な固定と固定期間及び早期からの物理療法を行なえば、8割以上の機能的改善が可能です。
腱性マレットフィンガーの患者さんでお困りの方は、受傷からの経過をメモ書きにしてお持ち頂ければ幸いです。特に予約は要りませんが、来院される日時を電話かメールでご連絡頂ければ幸いです。宜しくお願い致します。
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30代女性の腱性マレットフィンガーの患者さんがほぼ完治の続きを読む
2017年08月04日|骨折
6月21日のママさんバレーボールの練習中、アンダーレシーブの際、床に右手小指を突き指されて、右手第5中節骨掌側の剥離骨折を負傷された40代の患者さんが7月19日の早朝に来院されました。
以前も、バレーボールで負傷された右手第2指のMP関節捻挫(側副靭帯損傷)の治療で通院されたことがある患者さんで、今回は受傷翌日、自宅近くの整形外科を受診されて、レントゲン検査上、右手第5指中節骨剥離骨折の診断を受けられました。アルフェンスで手掌から指先までを固定され、週に1回程度通院されていたそうですが、3週間程でアルフェンス固定を取ったところ、第一関節(DIP関節)から第三関節(MP関節)までが曲がり辛くなってしまい、腫れも引いていない為、とても驚かれて来院されました。
下記の写真が来院時の外観です。
約1ヶ月が経過しているにも関わらず、腫脹、発赤、屈曲制限が著明です。
超音波バス後のアイシング(温・冷交代療法)を施行後、伸縮性テーピング固定を施行しました。
下記の写真は約2週間後の経過です。腫脹、発赤、屈曲制限が可なり改善しております。
患者さんから後から聞いた話では、固定処置は毎回看護師さんがされたそうです。
指の関節は固定範囲と固定期間を誤ると患者さんのように関節拘縮を生じてしまいます。繊細な指の関節の固定は、可なり短かい期間で固定範囲を狭めていかなければなりません。
また、PIP関節掌側部の中節骨剥離骨折の場合には、軟部組織(屈筋腱や側副靭帯等)の癒着を防ぐため、始めから隣接指の第4指とテーピング固定を施して、関節を可動させながら治療することを手の外科専門医で有名な石黒隆医師は推奨しております。
この患者さんの場合には、MP関節の可動域はすぐに改善されましたが、負傷していないDIP関節部に屈曲制限が生じてしまっております。
何より負傷されたPIP関節の可動域制限の改善には、これから相当な日数を要すると思われますが、焦らずにママさんバレー復帰目指して頑張りましょう。
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