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院長:佐藤和義
住所:〒247-0056
鎌倉市大船1-23-31 サトウビル1F
TEL:0467-45-6700
アクセス:JR東海道線・横須賀線・根岸線 大船駅東口 徒歩1分
駐車場(有料駐車場40分間サービス券発行)

2013年1月

大雪で転倒された患者さんが多数来院

2013年01月20日|打撲

1月15日()は前日の積雪の影響で、始業前には接骨院前の除雪作業で汗流しました。とても寒かったのに薄着でも流れるほど汗が出てきて、とても清々しく感じました。

 

現在、通院中の患者さんが転倒して治療患部が増えても困りますし、当院の前を通られる方が転倒して怪我をされないように雪を排水溝に集めては、上から踏んで落としました。ついでにお隣の医療ビルの前も除雪して、従業員2人と接骨院前の歩道部分の雪は殆んどが除雪出来ました。

 

さて、1月14日()の「成人の日」はかなりの積雪だったので、翌日の15日()の診療は暇だろうと思っていたのですが、不運にも雪で足を滑らせ転倒された新患の患者さんが5人も来院され忙しい一日になりました。

 

怪我の部位は、膝関節の打撲の方が1人。腰部の打撲の方が一人。手首の骨折(橈骨遠位端部陥入骨折) の方が3人でした。何故か全員が女性でした。

 

左膝部打撲の患者さんは、友人宅で新年会をされてお酒を飲まれ、それ程の量を飲まれたわけではないそうですが、友人宅から帰る時に玄関先で転倒されて膝を着いたとのことで、転倒された記憶もなく、鵞足部の打撲で痛みも強く跛行を呈していました。冷却とテーピング等の固定処置を施しました。

 

腰部打撲の患者さんは70代の方で新年会に着物を着て出席されて、会場からの帰りに雪で足を滑らせ転倒し、尻もちは着かず腰の帯の所を強くぶつけた様子でした。寝返り時の疼痛や起立痛も強く腰椎の圧迫骨折や横突起骨折の疑いがあったため、冷却、固定後、翌日総合病院の整形外科へご紹介し、X線検査の結果、明らかな骨折所見は認めませんでした。

 

手首の骨折(橈骨遠位端部陥入骨折)の患者さんは、何れも雪で滑り転倒した際に、とっさに手を着き受傷されたものでありました。 

 

午後の初めに来院された70代の患者さんは、早朝に出先で転倒され、近くに総合病院があったので、朝一番で受診されました。整形外科医師よりレントゲン検査上でははっきりと骨折は認められないので、痛むようなら1週間後に来院するよう言われたとのことでありました。そして、時間を追うごとに手首の痛みと腫れが増してきたので、電話で当院に問い合わせて来られました。

 

来院された時にはご自分で段ボールの切れ端を副子にして、その上から病院巻かれた伸縮包帯を巻き直されていました。ちょっとサイズが合ってはおりませんでしたが、伸縮包帯よりは痛みも楽であったご様子でした。

 

この患者さんの場合、病院との同日受診で二重診療になってしまうのではと思いましたが、患者さんが前医の処置では痛みが取れず来院された場合には摘要欄にその旨を記入すれば二重診療にはならずに同日受診は認められます。 

セカンドオピニオンと同様です。

 

この患者さんは、外見上、橈骨遠位端部にX線では判断出来ない程度のわずかな陥入骨折が健側と比べてあったため、冷却後、整復固定処置を施しました。整復固定後は自発痛もかなり軽減しました。

 

同じ頃、書道の先生をされている女性が来院され、(午前中に電話があったのですが)拝見すると明らかに橈骨下端部に短縮変形があり、外見上整復が必要あると判断出来ました。

 

骨折の同意をお願いしているクリニックに診察を依頼したところ、X線上橈骨遠位端部に一部陥入を含んだ短縮変形を認める橈骨遠位端部陥入骨折でした。

 

積雪の割には連休明けで患者さんも多く来院されていたので、長めに冷却をして、通院中の患者さんを先に治療させて頂いてから、整復固定処置をさせて頂きました。整復の際は痛みを訴えられましたが、固定後は自発痛もかなり軽減しました。

 

3月には書道展があるとのことで、幸い左手で良かったのですが、早く治らないと展示会の作品が書けないので、困ってしまうとのことでした。書道の時には前傾して左手で身体を支えなくてはならないので、左手とはいえ早急に治らなくてはなりません。しかし、書道展までは日が有りますし、シーネ固定は1ヵ月ほどで取れますので、問題はないとお伝えしました。

 

最後に、診療時間終了間際に、朝の3時頃雪道で転倒されて、様子を見ていたところ段々と痛みが増してきた患者さんが来院されました。

 

左手関節橈側手根関節部の捻挫症状と橈骨遠位端部にわずかな陥入骨折認める所見でした。冷却後、整復(牽引)固定処置を施しました。整復(牽引)固定後は自発痛もかなり軽減しました。何れも骨折部が重なり合う陥入骨折で、転位の強い方以外は比較的自発痛軽度で、整復動作での疼痛も軽度でありました。 

整復固定処置により、ほとんどの方に夜間痛は有りませんでした。

 

高齢女性の手首の橈骨遠位端部骨折は骨密度の低下により、その多く骨折部に陥入を認めます。また、手を着いた際の強度と角度によりレントゲン検査上、骨折線が認められないことも多くあります。

 

外見上、健側と患側の手関節の橈骨茎状突起と尺骨茎状突起の位置関係を比較することが重要です。短縮変形が軽度ですと捻挫の診断となってしまい、固定処置もなく湿布や伸縮包帯程度では自発痛が強くなってしまう場合がかなり有ります。

 
ある程度のご高齢の方が転倒されて、手を着いて手首を怪我された場合は、
手関節捻挫(関節部の靱帯などの軟部組織損傷)よりも橈骨遠位端骨折症状の方が殆んどです。 若年者によくある不全骨折(ひび)は見られず陥入骨折が多く見られます。

 

陥入骨折骨膜下骨折で自発痛は軽度ですが、早めに受診して頂いた方が良い疾患です。

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5才の左鎖骨骨折の女の子が来院

2013年01月09日|骨折

12月3日(月)に40代男性の左鎖骨骨折の患者さんが完治されたが、12月13日(木)に保育園でバランスを崩して左側に転倒して、左腕を全く使わなくなってしまった5才の女の子が翌日の14日(金)に来院した。

 

上腕骨には触診上、腫脹も痛みもないので、鎖骨骨折ではと思いシャツを少しめくると屈曲変形と限局性圧痛を認める左鎖骨骨折であった。付き添って来られたお母さんに「鎖骨骨折ですね」と伝えると少し驚かれた様子だったが、左右の鎖骨を比べて見てもらい、そっと触れて頂いた。

 

「あっ本当ですね」と納得され、骨折の同意をお願いしているクリニックに診察を依頼し、レントゲン上、5才の子供さんには珍しいかなりの屈曲変形を呈した左鎖骨骨折であった。痛みも強く左手を全く使えない状態なので、鎖骨バンドで固定することにした。丁度良いサイズの鎖骨バンドがあり、胸郭を拡大させて固定した。

 

鎖骨バンドで固定すると、ある程度自然整復されたため痛みも大分軽減したようで、ニコニコと笑顔になりお母さんも安心されたご様子だった。

 

翌日はお父さんが付き添って来院された。娘さんの様子をお聞きすると昨日はあまり痛みも訴えずに良く眠れた様子。鎖骨の状態を触診すると屈曲変形が自然整復されてフラットな状態になっていた。

 

昨日のお母さんと同様にお父さんにも鎖骨の骨折部をそっと触れて頂いた。昨日はかなり曲がって骨折部が飛び出ていたが、今は整復されて真っ直ぐになっている為、痛みも無くなっている状態で有る事をご説明した。

 

翌々日、お母さんに付き添われて5才の女の子が来院すると、2日前と様子が変わっていた。お母さんにお聞きすると、痛みが全く無くなった為、部屋の中をお姉ちゃんと走り周っていたらお姉ちゃんと左肩が当たってしまい、鎖骨がまた痛みだしてしまったとのこと。

 

左鎖骨に触れると、初診の時ほどの転位は無いが、翌日のフラットな状態から再転位していた。再整復し、鎖骨バンドを調節した後、痛みが引いてしまうと子供さんの心理から遊びたくなるのは仕方がないことだが、出来る限りの安静をお願いした。

 

それから、5日程で自発痛は消え、仮骨形成も触知が出来た。成長期の子供さんの骨折の仮骨形成は驚くべき早さで、成人に比べれば骨癒合もかなり早い。そのため固定期間も短くて済む。小さな子供さんの自然治癒能力は素晴らしく、骨折部がずれてついたりして曲がっていても自家矯正されて、真っ直ぐになってしまう。

 

年末年始はご両親で鎖骨バンドを取り外して頂き、入浴も許可した。年始の1月9日に来院されて、仮骨形成も充分触知出来、受傷から4週間を経過したので、鎖骨バンドを除去し経過観察とした。

 

1月31日に保育園の学芸会があると聞いていたので、それに間に合って本当に良かったですね。

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年末年始の急患の患者さんについて

2013年01月07日|捻挫

新年明けましておめでとうございます。

昨年末は29日が土曜日だった為に、通年よりも年末の診療が1日短くなり、1月3日まで5連休となりました。通院中の患者さんには長い休診でご迷惑をお掛けしてすみませんでした。

 

ところで、年末と言えば、クリスマス、買い物、大掃除、年賀状書き等で患者さんは忙しくなり通院間隔を空けられて、接骨院は暇になるのですが、年末になると大掃除や買い物などで怪我をされた患者さんが気の毒ではあります必ず来院されます。

 

今回の年末年始は休みも長いので、急患の患者さんが来られる予感はしていたのですが、やはり4人の急患の患者さんが来院されました。

 

1人目の患者さんは、仕事納めの29日(土)午後3時頃に来院。30代の女性の方で、数日前に道で小走りした際、右膝の内側を捻り、痛みがそれ程強く無かったため様子を見ていたところ、仕事で立ち仕事をしているうちに、段々と痛みが増してきて足を引きずるようになってしまい、仕事を早退して来院されました。

 

(傷病名)左膝関節捻挫内側側副靱帯軽度損傷

 

アイシング等の治療後は、お仕事が殆んど立ち仕事という事なので、入浴後のアイシングや靴について色々とアドバイスさせて頂いて早速、治療の帰りに靴屋さんで靴を購入されました。年明けの7日に来院された際は、正月中も仕事に出られたようで痛みも引き良くなられていたので、とても安心されていました。

 

2人目の患者さんは、29日(土)21時30分ごろ来院。通院されているお嫁さんから連絡を頂き義母の膝を診て欲しいと連絡が有り、患者さんご夫婦と息子さんご夫婦で来院されました。

 

義母さまが膝を痛められたのは2日前、大掃除中に高い棚の上の物乗って取り、床に降りた際に右膝を少し捻ったような感覚があり、痛みは無いで、そのまま大掃除を続けて、翌日も1日大掃除して過ごされました。

 

次の日の朝に右下肢に体重を掛けると右膝に痛みが出るようになり、少しびっこを引くようになったが、やりかけた大掃除を続けて、夕方ご家族と外食に出掛けて食事をされているうちに右膝がジンジンしてきて、まともに歩けなくなってしまい来院されました。来院時は、右膝全体に腫脹が強く右膝の屈曲は90度が限界で、伸展も不十分でした。

 

(傷病名)左膝関節捻挫☞内側半月板と内側側副靱帯軽度損傷

 

長めのアイシング後、しっかりと固定処置を施して翌30(日)の朝も来院頂き、お休み中のアイシングと安静、固定の交換をご主人にして頂くようお願いしました。

 

1月4日(金)に来院された際には、腫脹も疼痛もかなり消退していて右膝の関節可動域も正常に近いところまで回復していました。1人目の方と同様に、受傷時の損傷は軽度でも動いているうちに、徐々に炎症症状が増していってしまった症例でした。

 

3人目の患者さんは、大みそかの31日(月)の朝8時過ぎに、昨日、眠れないほど左肩が痛くなり、これから診て欲しいと男性の方から電話がありました。もうすぐ出掛けるところだったので、すぐに来院して頂きました。

 

患者さんは、70代の男性でレストランを営まれており、受傷の原因は、前日にレストランの片づけ作業で年末の大掃除をしていて、左肩を少し捻ったが、痛みはその後感じなかったので片づけ作業終わるまで続けられました。夜、入浴後に寝ようとしたら、左肩の痛みで朝までほぼ一睡も出来なかったそうです。

 

患部を拝見すると、左肩の前方にゴルフボール程の腫脹と熱感があり左肩の挙上と外旋は困難でありました。

 

(傷病名)左肩関節捻挫左肩関節包炎上腕二頭筋腱炎の症状

 

1月の仕事始めは4日(金)からとの事だったので、何とかお休み中に炎症が取れ、就労が可能になって頂きたいと思いました

 

お話を聞くとお独り暮らしということでしたので、包帯でがっちりと固定してしまっては、お正月に入浴も出来なくなってしまいます。なので、アイシング後にテーピングとバンド固定をして、お休み中はご自身で、テーピングの上から6時間置きにアイシングをして頂くようお願いしました。また、腫脹と疼痛の軽減に合わせて、アイシングの間隔を空けて頂き、左肩の炎症が起きている所まで深く入らなければ、元旦の夜から入浴も構わないと伝えました。

 

1月4日(金)朝に来院された時には、患部の腫脹もほぼ消退していて今日のランチ営業が出来ると喜ばれていました。

 

4人目の患者さんは、3日(木)午前9時来院。

 

2日夜の帰宅時に接骨院の留守番電話の着信履歴を見ると、朝9時から4回も同じ電話番号の着信履歴がありました。パソコンのデータで検索をしてみると、80代の女性の患者さんで、折り返し電話をしてみました。

  

その方は書道家の先生で、大変耳が遠くていらっしゃるのですが、電話ですと話がし易く、安心です。色々と原因をお聞きいてみると年末の大掃除で31日に換気扇の掃除を背伸びをしてやり、その日の午後には買い物に出掛けて重た野菜を持ち運ばれたそうです。

 

元旦には3度の食事の支度をされて、夕方には右膝が痛みだしたそうです。翌朝起きてみると、足を引きずらないと歩けず、当院に電話をされたそうです。留守電の録音から私の携帯電話をメモされて携帯に掛け直して下さったのですが、私の携帯電話を一か所だけ間違われてメモされており、繋がらなかったようです。

 

前置きが長くなりましたが、幸い患者さんは痛みだしてからはご自分で右膝を冷やしていて、夜も眠れているようでしたので明日の3日(木)朝9時に来院して頂く約束をしました。

 

翌朝9時少し前に治療室に降りて行くと患者さんはすでに入り口前に待っていました。すぐに入って頂き、電話でお聞きした原因を確認して、右膝を拝見しました。腫脹は中等度でしたが、膝の屈曲は90度が限界。伸展もかなり制限がありました。歩くのはかなりお辛そうでした。

 

患者さんは以前、右膝が半月板ロッキング症状を起こした既往もあり、当然、年齢的には軟骨組織の減少や変性を来たしております。

 

(傷病名)右膝関節捻挫☞変形性膝関節症あり

 

そんな右膝の状態で年末年始に集中して多くの負荷を掛けてしまい、右膝も悲鳴を上げてしまったようです。アイシング後、固定処置をしていると、お話では1月7日には書き初めありその準備も有るそうでお忙しいとの事でした。

 

翌日の4日に来院された時には、腫脹も荷重歩行痛も軽減しており何とか書き初めまでには症状が落ち着きそうでひと安心しました。

 

以上、年末年始の急患の患者さんの4症例でしたが、何れも受傷後に患部に対して継続して負荷を掛けられた為、炎症症状が増してしまった方ばかりでした。怪我をされて、少しでも違和感や痛みを覚えたら我慢をせずに安静必要です。

 

また、腫脹や炎症を抑える為に冷却と適切な固定が重要です。

早めの処置で痛みが早く引き、治療期間が短縮出来ます。

急なお怪我は遠慮せずにお電話下さい。

 

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